2010/02/20

弁護士広告規制の議論について

日本弁護士会連合会の理事会で、弁護士広告の規制議論が表面化した。

現在 多重債務処理のお客誘導の広告がラジオ・テレビ HPなどで行われて、全体として大きなクライアント業種として成長しつつある。一方で、日弁連は多重債務処理がビジネスに傾き過ぎているとの警告も含めて、昨年7月に「多重債務処理についてのガイドライン」を出した。債務整理処理に限っては、直接面談が望ましいというような すこしわかりにくいガイドラインではあるが、このガイドライン公表の時点から内部で議論されているのが、広告の見直し議論だ。
つまり、2001年解禁した 弁護士広告を、「債務整理に限って」「規制」しなおす・・。とういうものだ。

今回の理事会での広告規制論議のポイントはいくつかあると思われるが、大きな流れは、昨年からの「ガイドライン」問題の延長戦の議論だ。

現在の弁護士業界広告基準でも、かなり詳細な申し合わせ事項があって、これに対する違反を理由に、弁護士会は、個別の弁護士への調査・処分が可能となっている。

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地方弁護士会のTVCMの一場面から


今回再投票となった、日弁連の会長選挙では、地方弁護士会の支持は、反主流派に42 主流派に弁護士会の42が流れた。背景には 弁護士増員で「食えなくたっていく」という問題があり、弁護士人口大幅削減を訴えた半主流派へ支持が流れたといった格好だ。しかしこの大幅削減にしろ 主流派は暫時増加を言っていおり、実現可能性の点から言うとそんなに大きな差はでないように思える。

実際、政府の政策に乗せられて、転職して法科大学院に入っている学生から見れば、いまさら 弁護士人口大幅減員を弁護士会が言い出し、それに法務省・裁判所がのって、弁護士合格枠が急減したら、国を相手に、詐欺罪で告訴したい気分であろう。

電波広告という普遍的な情報告知は、必然的にさらに競争力の格差を生むものなのだが、それを規制してほしいという声は、地方弁護士会には強い。

また多くの弁護士も、規制に賛同しないまでも、大がかりなテレビ ラジオのCMには後ろ向きだ。

多重債務処理に限って言えば、地方に事務所のない東京の弁護士事務所が、広告を打って、客をさらって行ってほしきうないということだ。さらに苦情がくるような処理があるとすれば何をかいわんやだ・・。

この広告規制論は、ありのまま広告規制のみを先行させると、独占禁止法との関係が出てくるのではにか?

一度開けた蓋は押し戻すのが大変だ。

おそらく、うまくやらないと独禁法違反の措置請求が出てくることとなるくらいのことは予測はできないでもない。

そうなると、この広告規制論議は、かなり 弁護士の業務に絡んで、表現としては「直接広告規制とならないような格好で表面化していく」のではないかというのが、とある見方だ。

一方で、債務処理によって、大幅に多重債務者が減ってきているが、現在もなお80万人の多重債務者があり、また 改正貸金業法の完全施行の際には、自己破産などの大幅増加が予想される。

こうした情勢をみながら、さらに 独禁法違反とならないような法律技術論的な検討を加えつつ、TVラジオなどの債務整理広告に規制をかけるのは、一定に時間を必要とするように思える。

今回の弁護士広告規制の論議の背景には、地方への案件分散 による 業界の「協調」との身内経済原理が、見え隠れする。 

素人から言わせると 地方弁護士会も 大変な時代になっているかもしれないが、弁護士業界だけが古き良き時代に戻れる社会ではないように思えるのだが、見方が浅すぎるか?

今の時代に 今の依頼者に 支持されてこそ生き抜くことができるのではないか。

そのことが結果的に広告規制となるのであれば、自然とそうなるのではないか? 
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2010/02/01

日弁連 会長選挙周辺

日弁連会長選挙に毎年出馬している高山弁護士の懲戒処分について、日弁連は審査請求を棄却するという知らせが、官報に掲載されていた。

裁決の公告
東京弁護士会所属弁護士。高山俊吉会員(登録番号)1560)に対する懲戒処分(戒告)について、
同会員から行政不服審査法の規定による審査請求があり、本会は、平成22年1月12日、
弁護士法第59条の規定により、懲戒委員会の議決に基づいて、
本件審査請求を棄却する旨裁決し、この裁決は平成22年1月12日に効力を生じたので、懲戒処分の
公告及び公表等に関する規程第3条第2号の規定により公告する。
平成22 年1月12 日  日本弁護士連合会

日弁連会長選挙とのからみを指摘する声もあるが、真相は外部から分からない。
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